私のヒロヒトくん

メンバーの足元に置いてあったセットリストには、「アフリカ」と書かれていた。その名の通りのアフロビートで、ライブのオープニングにはぴったりの曲。イントロや間奏の呪術的なコーラスも、まさにアフリカ! ヒロヒトくんとは、もちろんあの人をもじっていると思われる。

砂煙あげて 車が走る 昼下りの山手通り
むこうの舗道を歩いて来る 君の姿 見つけたのよ
ネェ!大きな声 ネェ!聞こえないワ ネェ
私のこと気がついてネ ヒロヒトくん! こっち向くの・・・

立ち止まった君 右左見て 渡ろうとしてもダメよ
爆音残して 走る車の 波のむこう 手を振ってる
ネェ!君はいつも ネェ!知らないふり ネェ
私ずっと君のあとを 追いかける 知らないの?

“Higher! Higher!”

ネェ!大きな声 ネェ!聞こえないワ ネェ
私ずっと君のことを好きだった

避暑地

ハンドクラップで始まるアップテンポの曲。ストーリー性のある歌詞に、派手なイントロが印象的。夏らしいさわやかな雰囲気がいいです。

誰よりまぶしい 名前も知らない
夏の海でめぐり逢ったひと 私は夢中よ!
君は今年のヒーローナンバーワンよ
君は今年のヒーローナンバーワン
夏の海でめぐり逢った人 私は夢中よ!

不思議な予感が 砂浜いっぱい
夏の海で感じちゃったひと 燃えちゃいそうなの
君は今年のヒーローナンバーワンよ
君は今年のヒーローナンバーワン
夏の海で感じちゃったひと 燃えちゃいそうなの

“今年の夏はビキニのお嬢さんが 君のことを狙っています さぁどうする?!”

君は今年のヒーローナンバーワンよ
君は今年のヒーローナンバーワンよ
君は今年のヒーローナンバーワンよ
君は今年のヒーローナンバーワン
夏の海でめぐり逢った人 私は夢中よ!

哀しきフランス人形

淡々としたベースラインが印象的なマイナー調の曲。ポリスを彷彿とさせる。

あなたをいつでも ガラスの中から
じっと見つめてる フランス人形
生まれた時から ケースに入れられ
おんなじポーズの フランス人形
どうぞ どうぞ この私 触れて 触れてみてほしい
汚れてしまってもいい 優しい愛を・・・

あなたはいつでも 他のお人形と
楽しそうにして 遊んでいたけど
決して私には 触れることもなく
ひとりで大人に なってゆくんでしょう
どうぞ どうぞ この私 好きに 好きにしていいの
いじめられてもいい 素敵な夢を・・・

けれど けれど 涙さえ 流すこともできないで
黙って今日もあなたを 見つめています

ピンクの毛布

イントロのキーボードが幻想的な雰囲気を醸し出しているスローバラード。

ベッドの灯り 消しましょう 真っ暗は嫌だけど・・・
街の灯りが見えるように カーテンひかないで・・・
Good Night ひとりきりで 眠れぬ夜には ピンクの毛布が欲しい
Good Night ひとりきりで 眠れぬ夜には ピンクの毛布が欲しい

この部屋に来て どのくらい 夜が過ぎて行ったの?
今夜こそは素敵な 夜が待ってるといい
Good Night 細い月が 東に昇れば 鏡のむこうに行ける
Good Night 細い月が 東に昇れば 鏡のむこうに行ける

Good Night 長い髪に ライムの香りは 誰かの忘れ物ね
Good Night 長い髪に ライムの香りは 誰かの忘れ物ね

おとうさんの唄

イントロが、GENESISの「WATCHER OF THE SKY」を意識して作られている。間奏の緊迫感あふれる感じも、なんとも言えず良い。

私のお父様は 毎朝6時に起きて
お地味なネクタイしめて 会社へお出かけになる
窓際の席にお座りになり 一生懸命お仕事なさる
会社のためには 全てを投げうって尽くしてきました

私のお父様は 日曜午前中から
お庭の草をむしって お手入れなさっています
お母様さえも お褒めになるの なんてお優しい お方でしょうと
家族の笑顔が たったひとつだけの生きがいですから・・・

どこまで続くの 人生という名の螺旋の階段
一段づつでも 踏みはずさないよう 登ってきたひと・・・

私のプリン

ある意味、一番エレキ団っぽい曲かも知れない。擬音(?)が多用されているのが、あやさんのキャラクターや雰囲気にぴったりという感じ。

見て見て見て見て できた! プルプルプリンのプリンよ
私の自慢のホームメイドデザート
でもでもでもでもダメよ ちょっとちょっとちょっとちょっと待って
肝心かなめの型を抜くの待ってます 私のプリン

あなたのお好みは 柔らかグニョグニョね ほら!
まっまぁ〜ん!まっまぁ〜ん! ねっねぇ〜ん!ねっねぇ〜ん!
さわる前に食べてね So Taste It, Honey

そっとそっとそっとそっと抜いて ふるふる震える指で
くずさないよう精神集中しましょうネ 私のプリン

見て見て見て見て できた! プルプルプリンのプリンよ
私の自慢のホームメイドデザート
でもでもでもでもダメよ ちょっとちょっとちょっとちょっと待って
おしゃれなグラスで 震える胸ときめかす 私のプリン

とろりんカラメルのソースをかけましょう ほら!
ぽっぽぉ〜ん!ぽっぽぉ〜ん! ぷっる〜ん!ぷっる〜ん!
舌の先にのせてネ So Taste It, Honey

そっとそっとそっとそっと刺して ふるふる震えるスプーンで
くずさないよう精神集中しましょうネ 私のプリン

最初のお味見は あなたに決めてるの ほら!
やっやぁ〜ん!やっやぁ〜ん! うっふ〜ん!うっふ〜ん!
舌の先にのせてネ So Taste It, Honey

フフフフ フレッシュエッグ パウパウ パウダーシュガーを
たっぷり使った とろりとろけるデザート 私のプリン

Honey, Honey, Taste It, Honey ◎×●□▲◇
Honey, Honey, Taste It, Honey ○■△◆※◎

秘密の水曜日

エレキ団の代表作と言っていい曲。FM東京(当時)の番組「FMフレッシュウェイブ」でかかったのもこの曲。シャッフルのリズムが心地よく、間奏でのあやさんと林さんとの掛け合いが面白い。

ダメダメ水曜日は いつでもあいてないの
お医者様に通ってる毎週朝早く
そうなの水曜日は いつでも憂鬱なの
待合室 白い壁 ハートは潰れそう

名前を呼ばれたって しらばっくれればいい
でもダメなの いいコだからお返事しちゃうのよ
ドクター 微笑みながら優しく手をとって
銀に光るお注射をブスッとさすのよ

“あらやめて先生 そんなのいけませんワ こっちにお寄りにならないで〜ッ!”
“ほれほれ よ〜く見せてごらん!”
“Ah〜!”

お休みなんて 出来ない 毎週通ってる
やめられなくなりそうで このごろ恐いの 秘密の水曜日

金魚

「ウッホー!ウホホッー!」という掛け声で始まるアップテンポのナンバー。RCの「よォーこそ」みたいな感じで、とにかく燃えます。客席に降りて行って、お客さんと掛け合いをするというのが、定番でした。

みんなが私を手に入れようと
ワンサカ押し寄せエキサイト
ダメダメそんなに簡単には
あなたのものにはならないワ
お目目キョロキョロ 赤いドレスを ヒラヒラさせる私は
あなたを誘ってる フラフラ誘ってる
縁日の金魚よ どうぞすくって!

ハロゲンランプの光の下
今日もみんなとお仕事よ
知らないうちにひとりふたり
どこか遠くへ消えちゃうの
いつか私も素敵なひとに さらわれちゃうの きっとネ
その日を待ってるの 密かに待ってるの
縁日の金魚よ どうぞすくって!

角刈りのおじさんに とらわれの悲しい
縁日の金魚よ どうぞすくって!
お祭りを追いかけ 旅から旅への
縁日の金魚よ どうぞすくって!

恋のレッスン1.2.3

エレキ団のライブで、必ずラストに演奏されるナンバー。なんか音楽の全ての要素が詰まっているというか、展開がものスゴい。エンディングは「キャンディキャンディ」っぽい感じから、壮大なフィナーレとなる。(言ってることわかりますかね?)

あなたはとても勝手なひとネ 私はいつでも
振りまわされる木の葉のように だから許してあげない
待ちあわせても いつも遅刻ね カチカチ時計と
にらめっこなの心細いの だから許してあげない
言葉でいくら優しくしてくれてもまだ駄目なの
心の中を示して それだけでいいのに
あなたに私 私にあなた 他にいないのに
わかっているの? わかってないの? だから許してあげない

あなたはとても冷たいひとネ 君だけが好きと
100回言ってそれでも浮気 だから許してあげない
やきもきしてる 私の気持ちわかっているくせ
知らないふりで得意な顔ね だから許してあげない
言葉でいくら優しくしてくれてもまだ駄目なの
心の中を示して それだけでいいのに
あなたに私 私にあなた 他にいないのに
わかっているの? わかってないの? だから許してあげない

心に建ってる掛け橋 片方からでは駄目だワ
近くて遠い隙間をそのままにしないで
私が思う半分くらい あなたが返して
それだけだって幸せなのに だから許してあげない

“ねぇ 君とずっと一緒にいたいの でも ふたりで向かいあっていけるかしら?
私とっても心配 きっときっと ずっと一緒にいようネ!”

ときめきバブルギャル

女子大生ブームだったこの頃、そんな彼女達に捧げたナンバー。決して、バブル経済とは関係ない。

いけないことが一番好きな 私 バブルギャルよ
Come on, Honey Boy 一緒に遊ぼう 幸せしちゃいましょう
恐がることは なんにもないの 優しいバブルギャルなんだもの

だけど時には 憧れるの すみれの花のように
たったひとりのひとだけに 尽くしまくりたいの・・・

好奇心がお洋服着た 私 バブルギャルよ
Come on, おじさま どこでも行くわ 可愛がって欲しいの
ためらってても遠慮しないで 素直なバブルギャルなんだもの

だけどちょっぴり悲しいの ホントはこの私
メチャメチャにしかるような 強いひとが欲しいの・・・

だけど時には 憧れるの すみれの花のように
たったひとりのひとだけに 尽くしまくりたいの・・・

かんおけ

この曲も、エレキ団らしくて好きです。なんとも言えないブラックな歌詞ではあるけれど、どことなくハッピーな雰囲気が漂っています。「中曽根さん」というのが、時代を感じさせる。

誰でもいつかは 心臓が止まって
冷たくなって四角い木のかんおけに入る
白い着物を着て お花にうずまって
それでもまだ心残りあるのは嫌でしょう

Ah チョメチョメ してても いいでしょう
Ah チョメチョメ 私の生きがい 思いっきりさせて!

かんおけの窓から みんながのぞいたら
ニコニコ顔のあいさつでお別れ言いたいの

我慢をすることが 人間の尊厳 それがなくちゃ
お猿さんとおんなじと言うけど
心のモヤモヤを たくさんためてたら
クラクラして ムカムカして 爆発しちゃうから

Ah チョメチョメ してても いいでしょう
Ah チョメチョメ ふたりの楽しみ 思いっきりさせて!

そうしてみんなが 成仏できれば
この世は平和 子孫は繁栄 やったネ 中曽根さん!

人工衛星落下のうた

この当時、故障したソ連の人工衛星が落ちてくるという事件があり、それの時事ネタを扱った歌。シンセを駆使して、まさに宇宙的な雰囲気を出している。でも、ちょっと音が厚すぎて、歌詞が聴き取りにくいところもある。

“あ〜っ! 人工衛星だァ〜ッ”

大きな国がお知らせします みなさん
人工衛星 落ちそうですよ もうすぐ
地球のまわりをまじめにずっと まわっていたのが手鍋だった

どのあたりに落ちても あなたの勝手だけど
わたしのあたまのうえ だけはやめてほしいのよ

思いがけなく ある日いきなり ダメダメ
人口衛星 落ちてくるのは イヤ イヤ〜ッ!
空の上では英雄だった あなたも今では嫌われ者

それで落ちてくるとき ちょっと挨拶ぐらい
してみてもいいじゃない それが礼儀というもの

来る日も来る日もまわり続け ついには目玉もまわったのネ

別にあなたのことは 嫌いじゃないけれども
わたしのあたまのうえ だけはやめてほしいのよ

経験

辺見マリの大ヒット曲のカバー。オリジナルはとってもセクシーだが、あやさんが唄うと・・・。前半はタンゴっぽいアレンジになっていて、後半はハードな感じになるという、オリジナルを超えた一曲。

“待ったかい?” “いいえ それほどでもないワ・・・”
“用事って なんだい?” “実は今日、あなたにお話したいことがあるの”
“話って 何?” “Ah〜 つらい”

やめて 愛してないなら やめて 口づけするのは
やめて このまま帰して あなたは悪い人ネ

わかってても あなたに会うと イヤと言えないダメな私ね
だから今日まで だから今日こそ 嫌いにさせて 離れさせて・・・

“もう お別れしましょう” “何故? 僕がこんなに愛しているのに”
“ダメよ いけないワ” “何故なんだ!”

わかってても あなたに会うと イヤと言えないダメな私ね
だから今日まで だから今日こそ 嫌いにさせて 離れさせて・・・

やめて 本気じゃないなら やめて きつく抱かないで
やめて そんな気やすめは あなたは悪い人ネ

わかってても あなたのあとを ついて行きたいダメな私ね
だから待たせて だからひとこと 嫌いにさせて 離れさせて・・・

わかってても あなたのあとを ついて行きたいダメな私ね
だから待たせて だからひとこと 嫌いにさせて 離れさせて・・・

それ行けエレキ団

エレキ団のテーマ曲、通称「団歌」。でも私は、ナマでは解散ライブで一回聴いたきりである。泣きながら唄っているため、歌詞がよく聴き取れない部分があったが、別の音源を聴いてようやくわかった。ハードなロックンロール。間奏でトロンボーンがフィーチャーされ、ジューシーフルーツの「ジェニーはご機嫌ななめ」のフレーズが吹かれている。

つまづく事ばかりで イヤだ!イヤだ!
ひんしゅく買ってしまった 困る!困る!

そんなとき 浮かぶその名前
呼んでみよう 空に向かって大きく
お子様エレキ団 ブギウギパオパオ
お子様エレキ団 好き好きマルマル GO!GO!

この世の悩み見納め まわろう!まわろう!
悩みはすっかり灰になった!なった!

そんなとき浮かぶその名前
呼んでみよう 星に向かって密かに
お子様エレキ団 ブギウギパオパオ
お子様エレキ団 好き好きマルマル GO!GO!

君を助けに行くから
お子様エレキ団 お待たせしました
お子様エレキ団 いつも一番のり GO!GO!

お子様エレキ団 ブギウギパオパオ
お子様エレキ団 好き好きマルマル

お子様エレキ団 ブギウギパオパオ
お子様エレキ団 よろしくネ!

急な坂道

盛り上がりすぎるほど盛り上がる美しいバラードナンバー。こういうコード進行って、何て言うんだっけなぁ〜? とにかく、日本人好みのコード進行ですね。パッフェルベルの「カノン」とか、あのへんに通じる感じです。

急な坂道 早足で登ってく
あなたのあとを息を切らしながら
遅れないようかけてついて行った
登りきればきっと白い灯台

あなたの心 知りたくて来た なのに言葉は 海風の中

ずっとひとりぼっちで生きてきたの
そしていまあなたにめぐり逢った
お願い心の暗い海 光をさしてください

夕陽が金の大きい輪を描き
ゆっくり遠く 落ちてくのを見てた
くちびる蒼く凍るほどの風に
あなたの肩に ほほをうずめていたの

あなたの心 聞かなくていい こうしていれば それでいいから

たとえ夜が どんなに長くても
きっと朝は めぐってくるでしょう
お願いあなたの手のひらで 私をすくってください

たとえ夜が どんなに長くても
きっと朝は めぐってくるでしょう
お願い心の暗い海 光をさしてください・・・

夏色のこの想い

メロウな感じのしっとりとしたバラード。ちょっとエレキ団のイメージとは違うかなぁ? でも、いい曲。

シャワー浴びたこの髪を 乾かさず駆けて来た
きっとあなた待っている 朝もやの湖

夕べ銀の月の下 突然のくちづけに
あなたの腕をすり抜けて 逃げ出したお馬鹿さん

うつぶせたままで 眠れなくって
繰り返した Oh, Why? Oh, Why?

涙ならいつだって 恐くないけど
夏色のこの想い 少し恐い

楡の木立途切れたら 降りていく細い道
岸に立った後ろ影 立ち止まる砂浜

出来ることならば このままずっと
見つめていたい Oh, Stay Please, Oh, Stay

あなたには何気ない ほんの気まぐれ
私には全てが変わる出来事

そのままで そのままで 動かないでね
そのままで そのままで △◆ To Sing For Me

そのままで そのままで 動かないでね
そのままで そのままで △◆ To Sing For Me